ジョセフ・アブード 30周年記念インタビュー 永遠のスタイルを求めて

ジョセフ・アブードが日本で30周年を迎えました。
オンワード樫山とのパートナーシップのもと日本の顧客に愛され続けてきたこのブランドのデザイナー、ジョセフ・アブード氏に、これまでの歩みと未来への展望についてインタビューしました。

 
――30周年おめでとうございます。これまで最も大切にしてきた「デザイン哲学」や「価値観」は何ですか?

私は常に、永続的な品質と時を超えるスタイルを信じてきました。そして常に、お客様を敬う製品をデザインするよう努めてきました。オンワードとジョセフ・アブード ジャパンとの30年間を大変誇りに思っています。チームは、美しく・着やすい服を作るという素晴らしい仕事を成し遂げてくれました。


――来日を機に、日本のファッションやライフスタイルに触れて、特にインスピレーションを受けた点はありますか?

日本を訪れるたびに、常にインスピレーションを受けています。ファッションから食、そして造園に至るまで、日本文化には畏敬の念を抱いています。今回の30周年記念の訪日は特に印象深いものでした。この特別な機会のために作られた美しいコレクションだけでなく、チームのジョセフ・アブードブランドに対する並外れた熱意、そして私たちを応援してくださる素晴らしいお客様との出会いに感動しました。


――これまでのコレクションの中で、ご自身にとって特に思い入れのある作品や素材は何でしょうか?

30周年記念コレクションのすべてのアイテムを愛していますが、特に信じられないほど美しいニットウェアが印象的です。これらの服は知性と美学をもって作られました。成功のための完璧な方程式です。服は美しく作られ、スタイルは時を超え、色彩、質感、そして生地は素晴らしいものです。
 


――ファッション業界もSDGsや環境に配慮した取り組みが注目されています。これからのサステナブルなファッションのあり方について、どのようにお考えですか?

私は常に天然繊維、カシミヤ、ウール、リネン、コットンを愛してきました。私にとって、これらはすべての中で最も気高い生地です。地球から生まれ、やがて時とともに地球に還っていきます。サステナブルファッションとは、古い服を再利用し、新しくファッショナブルな形で生き返らせることでもあります。


――ジョセフ・アブードの服を着ることで、どんなライフスタイルや気持ちを楽しんでほしいと考えていますか?

私は常に、お客様に私の服を着てきちんとした装い、快適さ、そして自信を感じていただきたいと願ってきました。そして、ファッションは移ろいやすいものですが、真のスタイルは時を超えるものだと常に信じてきました。だからこそ、私のデザイン哲学は常に、一シーズンを超えて着られる服、つまり生涯着られる服を作ることにあります。


 

――素材選びで特にこだわっている点や、日常で実感できる"着心地の良さ"について教えてください。

私は世界で最も美しい生地とともに人生を過ごしてきました。特定の生地を見ると、その生地が何になりたいのかを教えてくれます。グレーのフランネル生地はダブルブレストのスーツになりたいと言い、ヘリンボーンツイードはパッチポケット付きの柔らかいジャケットになりたいと語りかけてくるのです。

――日本のお客様に特におすすめしたいアイテムやスタイリングのポイントはありますか?

日本のお客様にいくつかのアドバイスを差し上げます。カジュアルとドレッシーな装いの両方をレイヤリングすることで、より個性的で独創的なスタイルを表現できます。ベストも自己表現の素晴らしい方法です。また、ワードローブに新しいものを取り入れることを恐れないでください。ルールを少し曲げることはあっても、破らないように。それがポイントです。
 


――30周年を迎えた今、ジョセフ・アブードというブランドがこれから挑戦していきたいこと、未来への展望を教えてください。

私は、ジョセフ・アブードブランドには日本国内はもちろん、その先にも巨大な可能性があると心から信じています。私たちには勝利の方程式があります――日本で製品を作り出す素晴らしいチーム、限界はないと信じるデザイナー、そして偉大さを求める旅の次の段階を始めたブランドです。私たちは今、30年プラス1年目にいるのです。

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